顧客を紹介してもらったお礼に、紹介料・情報提供料を支払うことは、よくあることだと思います。これは全額損金算入が可能なのでしょうか?
これについては、租税特別措置法関係通達があります。
61の4(1)-8 法人が取引に関する情報の提供又は取引の媒介、代理、あっせん等の役務の提供を行うことを業としていない者に対して情報提供等の対価として金品を交付した場合であっても、その金品の交付につき例えば次の要件の全てを満たしている等その金品の交付が正当な対価の支払であると認められるときは、その交付に要した費用は交際費等に該当しない。
(1) その金品の交付があらかじめ締結された契約に基づくものであること。
(2) 提供を受ける役務の内容が当該契約において具体的に明らかにされており、かつ、これに基づいて実際に役務の提供を受けていること。
(3) その交付した金品の価額がその提供を受けた役務の内容に照らし相当と認められること。
つまり、事前の契約があり、それに基づいて役務の提供があり、対価が妥当であれば、交際費ではなく、外注費等として全額損金算入が可能となります。
そのため、事前の契約がなく、謝礼として支払われたものは、役務の提供を受けていたとしても交際費にはあたらない。
事前の契約が証明できるよう、契約書が交わせていればもちろんいいわけですが、それ以外でもメールや覚書を残しておくことが重要です。