アイリスオーヤマの大山会長による、実際に社内で行っている仕組みについて触れた著書。製造業以外にも参考になる考え方です。
個人的にはICジャーナルの仕組みに感銘を受けました。ぜひ真似したいと思います。
(以下は解釈も入ったまとめです。)
- 設備の稼働率は7割に抑えて、チャンスに備える。
- 10年程度おきに、オイルショック、バブル崩壊、金融危機、リーマン、東日本、コロナなどのピンチがあったが、ビジネスチャンスに変えて、優先的に対応し大きく業績を伸ばした。
- 当初は、来る注文は断らず、信用を作った。
- 環境にただ対応するのではなく、環境を自ら変えることが重要。
- 自ら需要を生み出す市場創造型の製品、ユーザーインの考え方が重要。
- 問屋を通さない、メーカーベンダーのポジションを確立。
- 原価からではなく、ユーザーの価値から値決めする。
- 外注より、内製化してユーザーが求める価格にしたほうがリスクは低い。
- 経常利益の50%を投資して、新市場に少しづつ参入。
- 新製品比率を50%に設定。会社の新陳代謝を表すKPIに着目すべき。
- 事業部制にし、さらに全部署が企画から全員関わる伴走型がよい。
- プレゼン会議では、社長が議長で決定権もあり、その場で問題解決し毎週実施するのでスピードがある。また社長の考えを全員が共有し、根回しは禁止したため、情報が全員に行き渡る。
- ユーザーが集まるホームセンターとタッグを組んで、ユーザーインを促進。
- 製造業以外の業界紙を読み、多面的な経営を。
- プレゼン会議でPDCAを高速で回す。
- 効率と効果は半々に注力したほうが、9×1より5×5が大きいように、付加価値が最大化する。
- 社員には、一度に多くよりも、少しずつでいいから頻繁に情をかける
- 新入社員が身につけるべき基本スキルのリボンを、できるまでつけさせて見える化する。挨拶、理念、報告連絡、研修参加報告、目標設定。
- 社員は、業績・思考や伝達の能力・360度評価により等級を決める。
- 年功ではなく等級で給与を決める。
- 課長以上は、毎年テーマを決めて、年初に課題論文。
- 360度評価は、等級ごとに順位づけて、下から1割は公表せず1対1で伝える。2年連続1割以下なら、降格。
- 社長が成果を出せるのは、社員よりも情報を持っているから。
- それを解消するため、全社員に毎日の業務から得られた気づきを、「ICジャーナル」という名の日報システムにアップして、全社員で共有。
- 管理だけをする管理職は、社内にはいない。全員がプレイングマネージャー。
- 決算賞与を出し、その時だけ自社株を持株会経由で購入できるようにする。
- PDCで止めない。Aを厳しく実行。
- 数字をオープンにすれば、社員は自ら知恵を絞る。
- 新製品打率は6割。
- 管理というのは能力や手法ではなく、それを徹底的にやりきる執念にかかっている。