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支配株主が株式譲渡後に少数株主になる場合、株式の評価は原則評価によらず、配当還元方式によることが認められるのか?

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同族株主(30%)が株式を譲渡する場合、譲渡時の価額は「株式を譲渡又は贈与した個人の当該譲渡又は贈与直前の議決権の数により判定すること」となり、原則評価によることになります(所基通59-6。)

一方で、評価通達188では、「同族株主以外の株主等が取得した株式」とされ、取得者の取得後の議決権で評価することが前提とされています。

では、20%ほど株式を所有する支配株主が、他人の会社に5%ほど譲渡した場合、その株価は、原則評価によらず、配当還元方式によることができるのでしょうか?

平成30年7月19日の東京高裁の判決では、所基通59-6は、同族株主の判定について譲渡人の譲渡前の株数で判定することを定めているのみで、支配株主に該当するか否かについては記載がないため、財産評価通達どおり取得側の取得後の株数で判定すべきとして、配当還元方式が適正としました。

しかし令和2年3月24日の東京高裁では、東京高裁の判決では破棄され審理差し戻しとなりました。

通達上にない記載であっても、他の通達との整合性や適用の妥当性を勘案して、判断する必要があります。

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