2011年11月4日金曜日

中小企業のアジアでの事業展開

最近のお客さんの動向を見ると、現地に販売拠点や生産拠点、仕入先を持っているなど、既にアジアでの事業展開をしているところが少なくない。 また現在は行なっていなくても、アジアでの事業展開に興味があると応える企業がほとんどである。

しかし国内の事業所でも部下をうまくコントロールできないというのが、経営陣の大きな悩みの一つだ。そんな状態で海外の従業員が増えたところで悩みが増えるだけという可能性も高い。

しかしジリ貧の国内に希望が持てない以上、外を目指したくなるのも仕方がない。


大企業と中小企業とでは、対外的な海外企業との付き合い方はことなるが、社内の従業員とのコミュニケーションでは、大企業の経験から学べることは少なくない。

経営環境が異なる他社の事例をそのまま鵜呑みにはできないが、自社の経験から学ぶだけでは時間がもったいない。

以下の本は国内の従業員に仕事の効率化だけでなく、海外における仕事の展開に役立つ内容一部記述がある。


中小企業の海外展開に役立つ事業経験が盛り込まれた書籍はまだ少ない。これから事例が増えるとともに、書籍が増えてくれると嬉しいのだが。


仕事ができる人に変わる41の習慣 朝イチでメールは読むな! (朝日新書)
酒巻 久
朝日新聞出版
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2011年11月2日水曜日

雇用促進税制

平成23年度の税制改正で新たに創設された雇用促進税制。簡単にいうと一人雇用を増やすごとに20万円の法人税を控除するというもの。

雇用促進税制|厚生労働省

利益を減らすのではなく、法人税を直接減らすので、もし適用できればある程度の効果は期待できる。

しかしこの制度がやっかいなのは、事業年度開始後2ヶ月以内にハローワークに雇用契約を出しておかないといけないところ。ちなみに4月から8月決算の会社は、提出期限が延長されていたわけですが、10月末日が提出期限でした。

また年間で10%以上人員を増やす必要があり、削減される法人税も支払う税額の20%が限度とされるので、実際に効果が見込める企業は少ないのではないだろうか?

こんな助成金よりも、事業主に厳しい労働基準法と社会保険料の負担をどうにかしないと、従業員をどんどん雇用しようという社長はこの先さらに少なくなるでしょうね。

2011年10月30日日曜日

売上向上研究会、第4回目が終了。

今回のテーマは?

売上を増やした実際の成功事例を共有しよう、という趣旨のもと開催してきた売上向上研究会。本日は第4回目を開催しました。

今回のテーマは、
  • ホームページへのアクセスを分析して、どのように改善につなげるか?
  • ブログと合わせてメールによる情報発信を取り入れる方法。
  • Twitter、Facebookと連携させる方法。
の3点で、それぞれの実績とその具体的な導入方法について解説をいただきました。


ついに参加企業の中から成功事例が出ました!

売上に直結することを主眼に置いて取り組んできたため、当初より早期の成功事例が待望されたわけですが、4ヶ月目にしてついに成功事例の報告がありました。

売上向上研究会の中でも最も真剣にかつ会社ぐるみで取り組んでこられた株式会社インターデザインさんのブログで、実際にお客様からご契約をいただいたとのこと。

決め手になったのは、お客様にブログを見ていただくことで、日常業務の内容とスタッフ全員の考え方を伝えることができ、お会いする前にお客様からの信頼を得ることができたということ。毎日の業務が写真と文章で書かれているわけですからごまかすことはできません。

それが信頼に繋がりお会いしたこともない東京のお客様にもご契約をいただけたとのことでした。今後もどんどん成功事例がお伝えできればと思っております。


実際に売上につなげるために力を入れるべき7つの内容とは?

今回、実際に問い合わせが多く得られたホームページのアクセスを分析した結果、以下のページがトップに上がっていることがわかりました。
  1. トップページ
  2. 価格表
  3. 店へのアクセス方法
  4. 注文方法
  5. 会社概要、スタッフ紹介
  6. お客さんの声
  7. よくある質問
  8. はじめての方へ
トップページのアクセスが多いのは当然なのでそれを除くと、インターネットで商品を買おうとしているお客さんが探している必要不可欠な情報が上位にきていることがわかります。

お客さんが欲しい情報とは、
  • その商品、サービスがいくらで手に入るのか?(価格表)
  • どうしたらその商品、サービスが手に入るのか?(アクセス方法、注文方法)
  • 信頼できるのか?(会社概要、スタッフ紹介、お客さんの声)
  • 特殊事情に対応できるのか?(よくある質問)
の4点です。これらは注文を得るために必要不可欠な最重要項目です。ですのでこれらを網羅していなければ注文を得るのは難しく、これらを網羅していればそれ以外の内容のレベルが低くても注文を得ることは可能でしょう。「はじめての方へ」はリピーターを作るのに役立つのでこれもできれば力を入れたいところです。

なかなかインターネットから売上が得られないという場合には、この7要素を見なおして不足がないか、改善できないか検討することが売上を得る早道だと思われます。


第5回売上向上研究会の予定

次回の売上向上研究会は、平成23年11月26日(土)15:00~17:00、弊社事務所にて行う予定です。参加をご希望の方は info@accg.jp までメールにてお問い合わせください。

2011年9月15日木曜日

金融円滑化法の出口戦略

金融円滑化法でリスケジュールを行っている企業の中には、経営改善を実行し徐々に資金繰りも安定しているところも少なくありません。

弊事務所のお客様や新規のご相談先も、金融機関との調整の中でどのようにして金融円滑化法適用会社から卒業しようか検討し始めています。

手法としては、
・メイン行、準メイン行など数行がシンジケートローンを組み、その他の銀行分を長期返済資金で肩代わりする。
・在庫価値を評価し、換金価値があるなら動産担保として、返済不要のコミットメントラインとする。
などが考えられます。

しかし銀行も前例主義なので、金融円滑化法からの卒業事例が少ない現在では前に進みにくいでしょう。

ある程度事例が出てくれば、一気にEXIT案件が増えてくるかもしれません。

2011年9月9日金曜日

平成23年度税制改正

ねじれ国家の影響から延期されていた平成23年度税制改正が、ようやく平成23年6月30日に施行されたました。

中小企業に影響のある内容としては、まず法人税率を18%にする特例が平成24年3月末まで延長されたこと、また雇用対策として従業員が5人以上増加した場合に要件を満たせば一人あたり20万円を税額から控除できる特例が創設されたことでしょうか。

あと地味に消費税の改正も行われておりまして、重要なものとしては基準期間の売上が1,000万以下であっても、前年の前半6ヶ月間の売上が1,000万を超える場合は消費税の課税事業者とされることとなりました。(平成25年1月1日以降開始事業年度から)


全般的に雇用促進、環境投資促進関連については減税、それ以外については課税の公平性の結果増税という感じです。

2011年8月12日金曜日

借入を資本に組み入れて債務超過を解消する際に、税務上注意すべき点とは?




る方法としてDES(Debt Equity Swap、つまり債務の株式化)があります。銀行からの借入や社長からの借入を資本に組み入れることにより債務超過を解消する手法です。

借入を資本に組み入れる方法としては、一度借入を返済し再度出資としてもらう方法と、債務免除を行い債務免除益を資本に組み入れる方法の二つの方法があります。

通常再生の場合は借入を返済する資金がありませんので後者の方法をとることになりますが、この場合多額の債務免除益が発生し課税所得が生じる点に注意が必要です。


平成18年の税制改正により、事業の移転を伴わない非適格現物出資による株式の発行により増加する資本金等の額は「給付を受けた資産の時価」と改正されました。つまりDESにより自己宛の債権を受け入れて新株を発行する場合、「債権の時価」で資本金等の額を認識することとなり、この結果債権の時価と券面額との差額として債務消滅益が生じます。

しかし多額の債務免除益による課税が行われたのではスムーズな再生が困難になるので、会社更生法等による債務免除益等があった場合の欠損金の損金算入制度の適用対象にDESによる債務免除益も追加され、期限切れ欠損金との相殺が可能となるように併せて改正されています。(法人税法59条)


DESによる債務超過解消を検討する際には、過去に期限切れとなった欠損金との相殺ができないか考慮する必要があるでしょう。



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2011年8月10日水曜日

連帯保証人が資産売却した際に課税されないための4つのポイント


法人の借入の返済のために連帯保証人である個人が資産を売却した場合、通常であれば譲渡所得が生じ所得税を支払う必要があります。

しかし保証債務の履行に伴って生じた求償権を行使することができないこととなった場合には、その行使できないこととなった部分の金額は課税対象とはしないという税務上の特例があります(所得税法64条第2項)。

この規定を受けるためのポイントは以下の4つです。


1 売却代金が保証債務の履行に充てられていること

会社に返済能力がないことを知りながらあえて保証した場合は、保証人の実質的な債務の引受とされるので、この特例の対象とはなりません。

また会社では必要な借入ができないため保証人が個人で借入を行った場合も、実質上債務の保証をすることに代えて行われたものであって、実際に会社が資金を受け入れていたとしてもこの特例の対象にはなりません。


2 保証債務を履行するための資産の売却であること

実務上は保証債務の理工が資産の売却よりも先に行われた場合でもその実態で判断され、特例の適用が認められるケースがあります。ただし資産の売却が保証履行から概ね1年以内に行われている場合に限られています。


3 求償権を行使することができなくなったこと

求償権を行使して回収できるかどうかはとても難しい判断ですが、国税庁から以下の二つの要件を満たす場合は求償権は行使不能であると判断していいという会社が示されています。

・その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係から見て、他の債権者の有する債権と同列に扱うことが困難である等の事情により、放棄せざるをえない状況にあったと認められること。

・その法人は求償権を放棄することによっても、なお債務超過の状況にあること。


4 申告書を提出する際にこの特例を適用する旨の記載があること

形式的な要件であるので、再生に詳しい税理士に依頼するといいでしょう。



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2011年8月9日火曜日

子会社への債権放棄は税務上損失として認められるか?


子会社の赤字補填として貸付をするケースは多く見られます。しかしその貸付を債権放棄する場合には注意が必要です。

回収可能性のある債権を放棄した場合、税務上は原則寄付金として扱われ、一定の額を超える金額は損金不算入とされるので注意が必要です。

親会社が債権放棄損失を損金に計上する際の判断基準が国税当局から質疑応答事例として紹介されており、これらを総合的に判断して親会社が損失負担をすることが認めるべきか否かが判断されます。

・子会社等に該当するか?
・子会社等は倒産の危機にあるか?
・支援者に相当な理由があるか?
・過剰支援になってないか?
・子会社のその後の状況で支援額が見直されるようになっているか?
・特定の債権者等が意図的に加わっていないなどの恣意性がないか?
・債権者の負担は平等か?


これらを総合的に見て判断されるので、単に子会社が債務超過であっただけでは債権放棄損失を損金に計上することはできません。


また銀行が融資先に対して貸し付ける場合も、同様の規定が適用されます。つまり銀行が債権放棄損失を計上するには、融資先が上記の要件を満たしている必要があるわけです。

銀行から融資を受けている会社の再生スキームを考えて、銀行の同意を得るにはこの要件を満たすようなスキームを考える必要があります。


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事業計画を作成するにあたって、事業の現状を上手く把握するための5つの手順


事業計画を策定する場合には、資産負債に関する調査(財務デューデリジェンス)だけではなく、事業に関する調査(事業デューデリジェンス)も行う必要があります。現状を整理して、弱い部分を改善し、強い部分を伸ばす、などといった効果的な対策を講じるためです。

それではその事業デューデリはどのような手順で行ったらいいか、基本的な流れをご紹介します。


1 事業全体の概要を把握する

企業の外部環境と内部環境に分けて、事業の全体を把握します。

商圏全体の売上高と自社のシェアを理解します。一般的にシェアが高い場合(小売業の場合などは30%ぐらい)は独自の戦略(低価格戦略など)がとれますが、シェアが低い場合は競合他社がとっていない戦略(差別化戦略)をとるのがやりやすいとされます。

市場の大きさは総務省統計局や中小企業庁などが発表している統計資料を用いるとコストをかけず概要がつかめます。

ポイントは細かくやり過ぎないことと、数字と現地調査の両面から調査することでしょう。


2 実地調査により実態を深掘りする

実際の事務所、店舗、倉庫、工場などに行き、徹底的な現場視察と経営者と各従業員層への徹底的なヒアリングなどにより現状を把握します。

経営者と従業員の各層で意識レベルに相違がないか、責任の所在が明確になっているか、オペレーションや内部統制がスムーズに流れているか、各部署が連携して対策を立てているか、在庫や商品などの整理状況、など業態により確認するポイントは様々です。

特に店舗では時間帯により業務内容や客層が異なるので、時間帯を変えて現地調査を行うことが必要になる場合があります。


3 窮境原因を把握する

実地調査で確認した問題点から、窮境原因の当たりをつけ、数字で裏付けをとります。

例えば工場の隅に在庫が山積みになっているのを現地調査で確認したら、在庫回転率が悪化してないかどうか、滞留在庫の評価減を行っているかどうかを数値で確認するわけです。

そして実際に回転率が悪化していれば、過剰在庫となる原因を探ります。営業担当者が在庫を好き勝手に仕入れしていないかどうか、最適在庫の目安がルールが無視されていないかどうか、探るわけです。


4 売上と粗利をグループごとに細分化して、収益力を把握する

店舗別、製品別、地域別などのセグメントごとに売上と粗利を分けて、どのグループがどれだけ利益を稼いでいるかを把握します。

そして粗利から、グループに直接ひもづけられる経費を引きます。運賃、販促費、廃棄ロスなどです。そうするとどのグループがどれだけ利益を稼いでいるかがわかります。

儲かっているグループはとりあえず放置してもOKです。儲かっていないグループで将来性がなければ廃止の手続に入ります。そうすると改善策をほどこすのは「今儲かっていなくて、将来儲かりそうなところだけです。」

分けるグループがなければ、顧客ごとに粗利を見てください。儲かっていないお客はリストラの対象にするか、値上げの対象にすべきなのかもしれません。


5 固定費の削減できないか検討する

固定費は上げるのは簡単ですが、下げるのは難しい。なぜなら痛みが伴うからです。しかし相場に合わせて固定費をこまめに見なおさないと経費は必ず高止まりします。

相見積もりを必ずとること、価格の見直し時期をあらかじめ決めておくことが固定費をコントロールするコツです。

二代目以降の社長にはこの痛みを伴う交渉が苦手な社長が多く見受けられる印象があります。


以上の手順でを軸として、自社なりの事業分析の仕方を試行錯誤してみてください。


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2011年8月7日日曜日

不良債権とならないために事業計画を作成する上で重要なこと

リスケジュールを行った場合は、原則として「貸出条件緩和債権(不良債権)」に該当します。
しかしリーマンショック直後の平成20年11月に金融庁から出された「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」では、その例外として「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画」が策定されていれば、条件変更が行われた場合でも、「貸出条件緩和再建」いわゆる不良債権としない取り扱いとなっています。
「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画」とは「実抜計画」と略され、概ね3年後に債務者区分が正常先になることが要件とされています。
債務者区分が正常先になるというのは、黒字であり債務超過が解消されていることをいいます。

しかし多くの中小企業はリストラの余地も小さく3年で正常先になる計画を作るのが難しい。
それで検査マニュアル別冊が平成20年11月に改定され、これまで3年のところが5年まで延長されました。
さらに10年以内であっても8割程度計画を達成していれば不良債権として取り扱わないということになりました。

つまりリスケジュールを行ったとしても、10年以内に債務超過が解消できるような計画を作りそれをある程度達成していけば、不良債権として処理されることもなく、状況次第では正常先として新規の借り入れができるようになるということです。
事業計画を作る際は、その辺りのポイントを抑えることがコツになります。